インナーゲーム理論に基づくコーチング
本書の紹介にも一言も述べられていませんが、コーチングの源流の一つである「インナーゲーム」理論を真っ正面から取り入れたコーチングの解説書。特にビジネス分野でのコーチングを強く意識しています。
「インナーゲーム」とは、ティモシー・ガルウエィというもともとはスキーのコーチだった人が、禅などの影響も受けて開発したこれまでの常識を覆す教育理論です。テニスだけでなく、スキー、ゴルフ、さらには仕事、音楽の演奏など、その応用範囲はどんどんと広がっています。
「人の可能性を信じ、その可能性を引き出していく」というコーチングのかかわり方の源流になっていることは間違いないと思います。
フレームワークとしてはGROWモデル(Goal・目標 Reality・現実 Option・選択肢 Will・意志)を用いているのでスキルのみの解説書だと思われるかもしれませんが、インナーゲーム理論がバックボーンにあるだけに、なかなかすぐれた本です。
後半はかなりだれて、意味不明とも思われている部分もありますが、前半はお勧めです。
コーチング本として読むべき優先順位は低いか
(日本人が書いた)類書に比べ取り上げられた例に納得できないのは、著者が英国人の せいなのか? コーチング・マインド理解の一助にできれば儲けもの。
コーチングとティーチングの違い
コーチングと聞いて、連想するのは、テクニカルスキルのことばかりが書かれていると思われている方! ぜひ、一読をお薦めします。 本の中に、マズローの欲求段階説について、コーチングが必要な高度な欲求に至るまでは、ティーチングが必要なことが書かれています。 これが理解できていないと、「何でもかんでもコーチングでやっつけてしまおう」、という行動を起こしてしまうのでしょう。本にも書かれていますが、フィードバックと評価の上手さが、モチベーションアップに繋がり、この部分を強化する必要性を説いています。 結構お薦めの本です。 ☆☆☆☆の理由は、本の中で自分の著書を宣伝している点が気になったからです。
コーチングへの招待かな
なぜ、”はじめ「て」のコーチング”ではなく、”はじめのコーチング”なんでしょう。実は、ここにこの本の意味があったのです(勝手な思い込みかもしれませんが・・・)。 ある遊びを始めるとき、必ず合言葉がありませよね。例えば、はじめのいっーぽ(一歩)!のような。 この本は、コーチングの「スキル」を重視した類書とは異なり、何かをやるためのその一歩にコーチングがあるというスタンスで書かれています。そのため、いきなりスキルの洪水ということはなく、なぜコーチングが必要なのかを丁寧に解説しています。 よく、答えは相手の中にあるってコーチングではいいます。イマイチ納得できなかったのですが、類書では何も解説されていませんでした。 しかし、この本によって、コーチングは「!人の潜在能力を解き放ち最高の成果を挙げさせること」、そのためには「教えるのではなく、自ら学ぶことを助けるのだ」と教えられました。 つまり、相手の中にあるとは「今ある」ことだけを指しているのではなく、「これからある(潜在能力)」のことも指しているのだと。 勿論、類書同様、必要なスキルにも十分触れているので、はじめてコーチングにふれる方以外にも役立つでしょう。というより、スキルの森にさまよってしまっているコーチ予備軍にこそ役立つ内容かもしれません。 最高にお勧めできる1冊です。
ソフトバンククリエイティブ
Coaching for Performance: Growing People, Performance and Purpose (People Skills for Professionals) <はじめて部下を持つ人のための>コーチングがやさしく身につく物語 初めてリーダーとなる人のコーチング -チームの力を引き出し、個人を活かす23章 ポータブル・コーチ―世界中のコーチの知恵がこの一冊に集結マネジメント・仕事術TOP10 インナーワーク―あなたが、仕事が、そして会社が変わる。君は仕事をエンジョイできるか!
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